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初めてのお給料 [記事]

 少し前になりますが、はじめてのお給料が出ました。
 4月1日から、B型事業所に通い始めて1か月半。
 金額にしたら、一万円ちょっとですが、それでもこうきにとっては、
はじめて自分で稼いだお金です。
 嬉しくて、家に帰ると、茶封筒に入ったお金を何度も出しては眺めて
いました。
 親だって、あんなに大変だった子どもが、お金を稼いで帰ってくる日が
来るなんて想像もつかなかったですから、嬉しいことこの上ない。
 一緒に眺めてはニヤニヤと喜びをかみしめていました。

 お給料を見たら、やっぱり自分の財布に入れて持ち歩きたい。
 いっぺんに持って外に出るのはキケンだから、少しずつね、ということ
にしたのですが、「なんか、買いたい」「つかってみたい」と言うので、
じゃあ好きなものを買いに行こう、ということになりました。
 週末、中古ショップに行き、好きなレンジャー物のDVDが並ぶ棚で、
あれこれ物色。本当は、「ゴーカイジャースーパーライブ2009」の
DVDが欲しかったらしいのですが、店にはなく、それはまた今度探そうね
ということになりました。代わりに、吟味して選んだレンジャー映画の
DVDを持ってレジへ行き、財布から自分のお金を出して払いました。
なんとも嬉しいことのようでした。
 
 それからというもの、近所のスーパーでジュースやおやつを買ったり、
事業所で販売している焼き芋を買って帰ったり、散髪代を自分で払ったり、
自分で稼いだお金を使うことを楽しんでいます。
 時に、スーパーでの買い物代も自分で出そうとするので、「いいよ、いい
よ、お金は大事に使うんだよ」と言いますが、どうやら、最後まで使い切り
たいという気持ちもあるようです。使い方は、これから約束を決めていった
ほうがよさそうです。
 
 「らいげつ、またお給料もらえますか」
 「9まんえん、もらえますか」
と、こうきはニヤニヤ。お決まりの質問です。
 「ちょっと、9まんえんは、無理かもねえ」
 「お母さんだって、そうそうもらえないよ」
 お決まりの返しをし、二人で笑っています。


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社会人になりました! [記事]

 4月1日から、こうきも社会人になりました。
 仕事先は、家から歩いて20分ほどの場所にあるB型の福祉事業所です。
 
 昨年、高等部3年生での進路の決定には、いろいろ迷いもありました。
高等部の1・2年生で実習に行った場所は三か所。ただ、その中から選ん
でよいものか、他にもっとこうきに合うところはないだろうか、とだい
ぶ悩んでしまいました。
 学校からは、3年生での実習先は、ほぼ決めるつもりで臨むように言わ
れていたので、それまでに親も個人的に気になる事業所をあちこち見学
していました。
 でも、五・六か所、回ってみて思ったのは、ぴったりくるところって
なかなかない、ということ。
 決める時の大きな条件は、仕事内容と通勤手段。
 できれば、こうきに合った仕事、できそうな仕事があって、無理なく
過ごせることが大事。そして、なるべくなら、送迎があるか、自力で通え
るところが望ましい。
 でも、その時はまだそんなことも全然ピンと来ず、何を基準にして決め
ればよいのか、暗中模索の状態でした。
 
 将来、親亡きあとのことも考え、入所施設がある大きいところがよいだ
ろうかと、最初の実習先を少し大規模の事業所にしてみました。
 建物は広くて新しく、仕事内容も様々にあり、昼食に暖かい給食が出る
というのは魅力的でした。でも、50人以上もいる大所帯なので、職員さん
の目が一人一人にしっかり行き届くというわけではありませんでした。
利用者の方々はかなり自立しており、お互いに会話を楽しんでいることも
あって、職員の方はそれほど中に入らなくてもよさそうな雰囲気でもあり
ました。
 こうき自身は、給食は美味しいし外に出てやる仕事もあったので、まあ
まあ気に入ったようでしたが、初めての場所と仕事内容でなかなか落ち着か
なかったり、小さなトラブルもあったりして、こうきにとっては難しいの
かもしれないなと感じました。事業所の方や先生からのアドバイスもあり、
もう少し小規模の場所で、職員さんと多くやりとりができるところの方が
合うのかなと思うようになりました。
 もう一か所、こうき自身がどうしても行きたくてずっと言い続けていた
事業所がありました。先生がその意思をくんで、夏休み前に特別実習を入れ
て下さいました。
 そこは、養護学校の敷地の一角にあり、学校にとても思い入れのあるこう
きは、学校に通っているような気分で仕事ができるというのが大きな決め手
でした。
 実は2年生の時に一度実習をやっていて、場所や職員の方には慣れており
安心感はあったのですが、ただ一つ心配だったのは、仕事内容でした。基本
的には、室内で一日、豆の選別作業をコツコツとやり続けるという、とても
根気のいる仕事でした。事業所の方からは5日間の実習の様子を見たいと言
われ、こうきも「がんばりたい」ということだったので、学校の先生は特別
に豆の選別の練習もして下さいました。ただ、実際実習をしてみると、やは
りこうきにとって厳しいものだと判断されたのでしょう、後になってお断り
の連絡がきました。
 こうきは多少未練があったようですが、大好きな外に出かけての仕事がな
いのは、本人にとってつらいかもしれないと思っていたので、逆によかった
のかもしれません。いろいろな場所で実習をしてみたから、そういう判断が
できた。やってみないとわからないこともある。よい勉強になりました。
 
 そして、今通い始めた場所は、
 家から徒歩で20分ほどにある、10人ほどの小さな事業所。
 仕事内容は、外に出かけてのトイレ掃除や農作業や販売。室内では、受託
した作業や小物づくりなどをしますが、こうきには難しいところもあるので、
できることを選んでやらせてもらっています。
 所長さんからは、すぐには難しいけれど長い目で見ていけばと、言ってい
ただき、なんとか毎日通っています。
 社会人になって、何といっても新たな挑戦は、自分で歩いて仕事場に通い
始めたこと。
 最初は心配もしたのですが、道順には強いという特技(?)があるので、
今は帰り道だけですが、元気に帰ってきます。
 「ひとりで歩いて帰るの、すきです!」
 社会人一年目が、ゆっくりとスタートしました。
 

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